留学生を支援する法整備

留学生をサポートするために、受け入れ校に対して厳しい規定を設けており、こうした留学生の身分保証のための法律は世界的にも稀である。

オーストラリア

ESOS「留学生に適切な教育の提供を保証する国家法」

オーストラリアは、国家法として「留学生のための教育サービス法」を制定し、留学生に適切な教育を提供することを保証している国です。ESOSは、教育課程と信頼できるサービスが提供できるように、国家基準を設け、留学生の保護について定めた世界でも希少な国家法です。

CRICOS「留学生向け教育機関・教育課程の連邦政府登録制度」

ESOSの制度により、留学生を受け入れるすべての教育機関は、連邦政府への登録が義務付けられています。この登録はオーストラリア連邦すべてに共通で、教育内容から経営内容に至るまで高い基準を設けています。この政府登録制度によって、留学生に質の良い教育とサービスの提供を保証しています。
CRICOSに登録するには、留学生の身分を保証し、きちんとした教育が受けられるための、国が定めたさまざまな条件を整えなければなりません。従って、オーストラリアで留学生を受け入れることができる学校(ビザ発給資格を持つ学校)は、CRICOSにより、自ずと留学生の身分を保証する環境が整えられていることになります。

ニュージーランド

Code of Practice「外国人学生の生活保障に関する服務規程」

ニュージーランドでは、教育省により外国人学生の世話をする教育機関・教育提供者は、Code of Practice(教育法の服務規程)に加盟することが定められています。Code of Practiceには、福利厚生、サポート体制、苦情の手続きなど、留学生の生活保障に関する服務規程がきめ細かく定められています。
例えば、18歳未満の学生に対する福利厚生の項目のひとつに、外国人学生が不当に扱われたり、危害や虐待を加えられたり、ネグレクト(無視)されている、またそのような恐れがあると加盟者が感じる場合、CYFS(児童、青少年、家族局)、またはニュージーランド警察に通報することとされています。

さらに、留学生が学校の対応に不満を感じても、校内での苦情手続きでは問題が解決されないと判断した場合、IEAA(国際教育審議局:留学生からの苦情を受理し、審議するために設立された機関)に訴えることができます。それを受けてIEAAは学校を査察し、苦情原因の除去、環境改善を働きかけることができます。IEAAの働きかけに応じない学校は、規定によりビザ発給資格、すなわち留学生を受け入れる資格を失う場合もあります。このようにニュージーランドでは、徹底して留学生の権利と身分を保障するシステムが整っています。